関西アジア倶楽部について

時代の歩みが急速です。毎日が変化の連続のようです。例えば・・・、

  • コロナ禍の前と後、社会や経済のメカニズム、或いは価値観は、どう変わるのか?
  • 急速に進むITCやDXの下,日本は今でも“おもてなし”の国といえるのか?
  • 失われた30年で、日本の国際社会における立場はどう変わってしまったのか?
  • 諸外国で物価が上昇するのに、日本だけが何故デフレに苦しむのか?
  • 成長経験のある中高年VS経済成長を知らない若者達、その差の価値観への影響は?
  • 米中関係悪化は新冷戦をもたらすのか?
  • 米中の力の逆転はあり得るのか?
  • 米中対立の下、日本企業はどう対応すべきなのか?
  • 台頭するアジア経済の中で、日本は、嘗ての強みをどうすれば維持できるのか?
  • デジタル通貨は、信頼に足るか?等など。

理解しておかねばならない変化が山積です。

私は嘗て、大学で教鞭ととっていた頃、学生達に「学ぶべきは、①何が問題か発見する能力、②その問題が、全体構図の中でどう位置づけられるか構想する力、そして、③問題解決に向けたシナリオを設定する力、つまりはSolution着想力。そして、それら3つを育成することは、即、戦略眼の滋養に繋がる」と力説したことがありました。

ところが、何が問題かを発見するにも、或いは、その問題が全体構図の中でどう位置づけられるかを認識するためにも、更には、それらの解決策を模索するにも、肝心要の的確な実務情報・専門知識が、今の関西では中々見つけ出しにくい。

関西アジア倶楽部は、大学を離れた後、そんな思いに苛まれていた私が、同志と共に立ち上げた小規模勉強会です。モットーは、①テーマ毎にお呼びする、識者を囲んで、「何が問題かを考える」、②「視点を、関西とアジア、広くは世界、との関係に求める」、③「講演ではなく、質疑を…」、の3つです。関西在住の方々の知的欲求に応じる場を、市井で、細々とした形でも保持し、以て、東京との間の、社会分析力格差を幾分なりとも是正したい。そんな大それた望みも、正直、心の中には秘めています。

発足は2016年夏でしたが、4年間継続し、コロナ禍で中断のやむなきに至っていました(別添、開催実績をご参照ください)。それが今般、思いを同じくする方々と共に、コロナ禍が少し収まった段階での再開を指向することにいたしました。再開に際し、新たなメンバーの方々の参加を、お誘いする所以です。是非、参加をご検討ください。

代表者プロフィール

鷲尾友春(わしお ともはる) 関西学院大学フェロー、中曽根康弘世界平和研究所評議員、りそなアジア財団理事。

関西学院大学卒業後、ジェトロ(日本貿易振興機構)入構、国際経済課長、海外調査部長、理事(中国、アジア・オセアニア担当)を歴任。その間、ニューヨークに2度(1980年代前半、1990年代前半:次長)とシカゴ(2000年代前半:所長)に駐在。米国議会の動向フォローや対米広報活動に従事(新聞、マスコミへの投稿やバイオ・イベントなどを創出)、2010年~17年、関西学院大学国際学部教授、その後現職。

主要著書に、『日米間の産業軋轢と通商交渉の歴史』(2014年:2021年10月以降、中国語版を北京で発売中)、『20のケースで読み解く米国の歴史』(2013年)等など。

亦、対外情報発信にも注力(駐在先の米国での新聞投稿、安倍総理が外遊する際の経済団体ミッションにも参加、その際、訪問地向けの投稿など多数)
そうした新聞投稿事例としては、例えば・・・
――Of Those I sang(NY Times, 1981, Dec 28)
――US Trade Delegates , Alas, Oversimplify Japan(Ny Times 1984, Feb 28)
――A Quiet and Ever-reliable Partnership, Japanese PM Abe’s visit to Malaysia is seen as cementing further the already cordial and enduring relations existing between two countries(New Straight Times, 2007, Aug 23),
――Lands of Rising Sun and New Opportunities(Indian Economic Times、2007,Aug 20)等など

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